2011/09/21

青の世界


インドのバラナシのようなタンジェを後にし、向かったのはシェフシャウエン。

ここは旅人の間で有名な小さな街。
モロッコを何回も旅している人がモロッコで一番きれいだという街。

ヨーロッパをかけあしで巡った疲れをここで癒そうという魂胆でやってきた。

↓山の麓に城壁に囲まれた旧市街。

タンジェとは大違い!かわいいっ!!

見渡す限り青!!氷河みたい。

シャウエンのバスターミナルに着く直前、バスの運転手の隣に座っていたおじさんが、色んな人に「Old medina? New medina?」と聞いている。

モロッコの大体の街が新市街と旧市街に分かれていて、旧市街が観光の拠点になる。

「CTMバスはバスターミナルじゃなくて、旧市街の目の前で降ろしてくれるんだね!親切だね!!」

と話していたら、そのおじさんがここで降りるよ!と合図してくる。

そこはなんにもないただの道。
降りたのはそのおじさんと我々の3人のみ。

えっっっっ??

でもおじさんは「私はCTMのドライバーでこの街に住んでるんだ。旧市街に行くにはバスターミナルで降りるよりここの方が近いんだ!」って言ってる。

何にも分かってないから、へ~~~そうなんだと着いていく。

「旧市街までタクシーに乗るよ。1人10DH(100円)ね。」

えっっっっガイドブックにはバスターミナルから旧市街まで1台10DHって書いてあったよな。。。
と思いつつも、おじさんがタクシーの運転手に10DH渡してるから、我々もそうせざるを得ない。

でもね、私は見てしまったんだよ。

おじさんがこっそりタクシーの運転手から10DH借りてるのを。

つまり、また騙されたってわけ。

けっっっっっ。

↓こいつだ!!

ガイドじゃなくて運転手だと言うから信用してたのだが、やたら街の案内とかしてくれた上に最終的にはホテルまでここにしろって言い出す始末。

親切だけど、タクシー代のこともあるし、お前の小遣い稼ぎに付き合ってられるか!

さすがにぷっつんだよ。

元々行こうとしてたホテルまで階段を上がったり、下がったりかなり歩き回ってイライラしていたのだけど、、、

歩けば歩くほど雪が降ったように白くて青い美しい街に不思議と癒される。

そこら中に猫もたーくさんいる!!

ちょっと地中海っぽいよね。
地元民は服も青。

にゃんだコレ。可愛すぎるぞ。

ここに来るまで大変だったけど、やっぱり来てよかった~~。

山の麓で空気も澄んでいて、こじんまりとしたシャウエン。

人もそんなにうざくないし、他の街に比べて物価も安いし。

ラマダンもいつの間にか明けて、モロッコ人に笑顔が戻ってきたみたい。

活気が戻って、ウザさも戻ってしまったのは少々頂けないが、、、
ちゃんとごはんを食べて、精神的に安定してくれるのは何よりです。

結局、居心地が良すぎて、2日滞在のはずが4日に伸びてしまいました。

モロッコで一番のお気に入り。

またゆっくりしに来たいなあ〜〜〜〜。

塗り直すのは女の仕事。

これが塗料かな?何でできてるんだろ?

お母さんは毎日、川から水を引いた洗濯場でゴシゴシ。

買って帰りたかった。。


なんか不思議な感じでしょ?

シャウエンのおみやげやさん、DPセンスいいとこばっかだった。

料理人兼マジシャン。
タジンを作るとこ見せてくれたジェントルマン。

肉の見た目が若干グロいけど、モロッコで一番のタジンでした。

2011/09/20

モロッコでラマダーン


グラナダを堪能した後は、初のアフリカ大陸!!
(っていってもモロッコのみだけど。。)

モロッコにフェリーで向かうためにアルへシラスという港町にやってきた。

愛しいスペインよ、さようなら。

バスを降りた途端、今までの乾いた空気とは異なる、べとっとした重い空気がまとわりつく。

フェリーのチケット売場まで歩いていくと、もうそこはオンリーモロッコ人。

客引きのおっさんが、ここが安い!こっちはどうだ?!と案内しようとする。

ああ、もうここはスペインじゃない・・・とぐったりしてしまう。

何件か値段を見比べて、一番安いフェリーチケットを購入し、フェリー乗り場に向かおうとすると、さっきのおっさんが案内料をよこせと言ってくる。

当然のことながら無視して去ったが、これからこの戦いがまた始まるのかと気分が落ち込んできた。

どんよりしながらフェリー乗り場に着くと、
アレ??正規っぽいチケット売り場がめちゃくちゃあるじゃないか!!

しかも1人19€。。。
さっき買ったのは28€。。。

はあああああああ~~~~早速だまされた。。。。

この先が思いやられる。

フェリーに乗る前にスペインの出国手続きをすませ、フェリーの中でモロッコの入国手続きをしなくてはならない。

列に並ばないやつがちらほら。
どうして並ぶという行為ができないのか。

こいつら、バカなんじゃないか?

長い間待たされてイライラしながらパスポートを見てみると、なんとスタンプを押すべき査証ページではなく、注意事項の裏の白紙部分にスタンプがあるじゃないか!!

こいつら、本当にバカなんじゃないか??

これからはすべてがモロッカン・クオリティ。

ああ、セニョールまさきが「あんな第三世界行かなくていい」と言っていた言葉が身に染みます。

モロッコのタンジェ港に着き、さっさとお目当ての街に移動したかったのだが、運の悪いことにラマダンが終わる時期だと帰省ラッシュで交通機関がパンクするらしい。

そうか、ラマダンだったのか。
どーりでみんな頭働いてないわけだよ!!!

翌日しかバスがなかったため、仕方なくタンジェに一泊。

またそこでも客引きがうっとおしく、ついてくるなと言ったら「Fuck you !!!!!!」と罵られる。

そいつはいなくなったかと思うと、またいつの間にかついてきて、おっぱらって、Fuck youの繰り返し。

ああ、インドよりひでーよ。

ラマダン中はみんなイライラしていてケンカも多いらしい。

そんなんだからいつまでもイスラム教は争いが絶えないんじゃないの。。。
ヒンドゥー教と同じく、全く理解できない宗教の国に再び来てしまったのか。。。

ラマダンもおのずとやらざるを得なくなる。

半日だけでも倒れそうになるのに、何日間もラマダンを楽しんでいた、たかのてるこは偉大だわ。
(『モロッコでラマダーン』たかのてるこ著 おもしろいから読んでみてね。)

でたっっっアラビア文字!

民族衣装ジュラバ。
スターウォーズみたい、ジェダイに会いたい。

旧タンジェ港のすぐ手前が旧市街メディナ。

うわ〜〜〜インドっぽい。
宿の汚さもインドっぽい。

グラナダ×日本人=セニョールまさき


「グラナダを見ずして死ぬべからず」

そんな言葉があるほどまでに美しいグラナダはスペインに来たら絶対外せないだろう。

↓アルハンブラの城塞。人が豆粒。

ここは?もしや?!

じゃんっっ!!!
世界史図説に載ってるアレです!!!

バレンシアの方でトマト祭りがあるらしいが、人ごみ大嫌い・汚いの大嫌いな私はきっと憤死するだろうとあっさりあきらめ、マドリードからグラナダに向かった。

やっぱり南部だからかどこか田舎臭い雰囲気が漂っている。

バルセロナ、マドリードではあまり見かけなかったジプシーもちらほら。

世界史の授業中、先生が「アルハンブラ宮殿に泊まれるんだよ。新婚旅行におすすめだよ。」って言っていたのがずっと心に残っていた。

夢にまで見たアルハンブラ。

さすがにアルハンブラには泊まれなかったけど、それはほんとにもう美しく、この世のものとは思えない空間でした。

観光地化された場所はあんまり好きではないのだけど、ここは別格だったな。

光の加減まで計算されてるのかな。

イスラムはタイル文化。
色合いがとっても素敵でした。

見て!この繊細な彫刻!!!
さすがイスラム最高建築とうたわれるだけある。

お庭がまた広くて綺麗なの。


お庭の噴水も計算づくし。

「セニョールまさきに会わずしてグラナダを語るべからず」

すみません、この言葉は勝手に私が作りました。

グラナダのインフォメーションで買ったマップに日本語情報センターの紹介文が載っていた。

「日本語情報センター 猫7匹放し飼い」

もうこの時点で意味が分からないのだが、アルハンブラ見る意外は暇だし、何より猫を触りたくてのこのこ訪ねていった。

この、猫7匹放し飼いにつられてくる猫バカがきっと大勢いるんだろうな。

ちっちゃな早口のおじさんは、私たちが着いた途端、

「で、何が知りたいの?」

大して聞きたいことはないし、さすがに日本語情報センターなるものをうたう場所に猫を触りに来ましただなんて言えないし。

「じゃあ、おいしいレストランでも」

そこからおじさんの奇人っぷりが発揮された。

「脳みその唐揚げなんてどう?」
「それか豚の血肉入りソーセージ?」
「金玉なんてのもあるよ?」
「まあ、それかウサギ定食?」
「で、どれがいい?ハハッ笑。」

と、口を挟む隙もなくまくしたてられる。

てゆうかなんでそんなグロいものばかり。。。

その選択肢しかなかったら「・・・・・ウサギ?」としか答えようがない。

その後も強烈なおじさんのトークは続き、圧倒されまくったのでした。

「グラナダでセニョールまさきに会わない日本人はいない。」
「グラナダで彼に頼めば叶わないことはない。」

このおじさんは『セニョールまさき』とあだ名がついているくらい有名みたいです。

セニョールまさきの存在だけはネット情報で知っていて、どうやったら会えるのかね~と話していて、まさか彼が日本語情報センターにいるとはつゆ知らず。

喋っていてうすうすセニョールじゃないかと思っていたら、やっぱりそうだった。

日本人離れした奇人っぷりが半端ないです。

グラナダに行ったらぜひ会いにいってください。

その夜、興味本位でウサギ定食を食べに行ったはいいものの、私はほとんど食べられず。

ウサちゃん、ごめんなさい。

ウサギを飼ってたことのあるウサギ好きな連れは、

「愛でてよし食べてよし・・・」

なんてボソッとつぶやいておりました。

ウサギ定食(この他にドリンクとパエリア付き)
何も言われなければ鶏肉となんら変わりない。

セニョールおすすめ、アルハンブラ裏に広がるアルバイシン地区。
イスラム教徒の住む白い街。

アルバイシンは世界一危険な世界遺産と言われている。
なぜなら後ろからモロッコ人による首絞め強盗が多発してるから。

アルバイシンの頂上の丘からはアルハンブラが望めます。

う◯こ中。